CSHACK #18へ行ってきた
【増枠】コミュニティ愛 〜企業とユーザーを結ぶエバンジェリストたち〜 CS HACK #18 - connpass
CSHACKという、CSに狂っている男と呼ばれる日本唯一のCSエバンジェリスト藤本氏が主催するイベントに参加してきました。
今回のテーマは
『コミュニティ愛 〜企業とユーザーを結ぶエバンジェリストたち〜 』。
エバンジェリスト、ってずいぶん耳にするようになりましたね。いろいろあって、コミュニティだけではなく、エバンジェリストという部分にも関心深く参加してきました。
1人目の登壇はPPUG(PayPal User Group)というコミュニティを運営される、PayPalの岡村さん。
スタート時に参加した記憶……。PayPalってどんなサービスか知りたい方は、よろしければ上記のPPUG 1回目の記録もどうぞ。
コミュニティの自走化、地方へのアプローチ、コミュニティマーケティングの実情について、コミュニティの立ち上げから現在までを伺いました。 初回に参加した身としては、あの回を振り返ると参加者の温度や状態がわかるだけに、改めてリアリティ伴うお話が聞けたように思います。
残念ながらマーケティング主体であり、CS主体で始めた活動ではないので、CSへの直接的な貢献度や影響についても大きな結果という形にはなっていないそうですが、副次的な効果としてCSが含まれている、という話でした。また、コミュニティそのものがCSや製品、サービスへのヒントをくれることも多いということなので、CSとコミュニティをきちんと繋ぐところができるとまた面白いのだろうなと思います。この繋ぐ部分が『マーケティング』なのかもしれませんが、それだけで事足りるのかは、またそれぞれのコミュニティの課題なのかもしれません。
かなり体系、理論だったコミュニティマーケティングの話をしっかり聞くことができ、かなり面白いセッションでした。
2人目の登壇は、twilioの高橋さん。
twilio は電話API、webRTCを使って簡単なコードを書くだけで電話を使うことができるサービスです。
あくまでも自社の立ち位置と、個人の主観ですと銘打った上で、テクニカルエバンジェリストという立場についてのお話。
要求されるスキルセットとして、
- 技術力
- コミュニケーション力
- 愛され力
が大事だという高橋さん。高橋さんご自身がかなりの愛されキャラに見えます。資質なのか後天的なスキルセットなのか、気になるところです。
印象的だったのは、
『なぜ、エバンジェリストになったのか』
という問いに対して、
『twilioへの愛があるから』という答え。実際に手を動かし、twilioを使い、プロダクトを作り、ハッカソンに出て、そしてとうとうtwilioチームにjoin.
テーマどおり、『愛』とコミュニティが直結のエバンジェリストなんだなあとちょっとしみじみしました。
また、そこから実際にコミュニティ運営が『内輪』にならずに流動的にするための動き方など、おそらくどのコミュニティでも悩むであろう課題への取り組みについても聞くことが出来、個人的に聞きたかったことがかなり満たされたセッションでした。
また、話が滑らかで、具体的。これぞエバンジェリストの『見せる』技だなと感動。きっちり伝えたいことが言語化されたトークでした。
3人目の登壇は SkyWay team の仲さん。
コミュニティマネージャーとしての立場から、開発者コミュニティの立ち上げについての話を伺いました。
SkyWay というサービスも、twilioと同様に、webRTCを使った音声や動画活用のサービス。
『リアルタイムコミュニケーションを身近な技術に変えて、世界中のソフトウェアエンジニアと一緒に世の中を革新する』というビジョンで活動されています。
コミュニティ、コミュニティマーケティングというと必ず出てくるお名前に、元AWSの小島さんがいらっしゃるのですが、仲さんも小島さんのセッションにとても感銘を受けられたとのこと。
コミュニティ運営の中で重要視されるポイントはいくつかありますが、
『価値を提供し続けること』
という点が個人的にはとても重要だなと感じました。高橋さんの話にもありましたが、
『内輪にならないこと、流動的な場でいられること』
ってとても難しいと思うのです。
イベントごとに動かす、かき混ぜる、あるいは人と人を繋ぐ、サービスを繋ぐ、いずれにせよ、主体となる方ご自身が常に流動的に動かなければならず、いくらユーザー主体のコミュニティといっても、常に変化ある適切な距離を測りつづけなくてはならない、それは『愛』というか『信念』というのか……常に自分が『NEW』でいることが、他の立場以上に求められるのではないかな、と思った次第。
さて、3人の方の話を聞き、そもそものCS、というところに戻って考えると、CSに今求められているものは、『スピード』では無いのか、とふと思いつきました。
もちろんスピードそのものは、どんな立場であっても必要ではあるけれど、ユーザーとコミュニティとマーケティング、それらを繋いで動かすためには、CSはさらにスピードをもってやっていかないと、ユーザーと距離が開くばかりな気がします。
学ぶことであっても、動くことであっても、スピードを今以上に意識しないといけないのかなあ、なんてぼんやり思った一夜でした。
今回のCSHACKもかなり面白かったです。藤本さん、ありがとうございました!